整数環 \( \mathbb{Z} \) において、\( 0 \) とは異なる整数は
$$6=2 \times 3\;\;\;\;\; -105=(-1) \times 3 \times 5 \times 7$$
のように \( \pm 1\) と素数の積で表せます。一般的に、このような素因数分解ができる整域のことをUFDと言います。
今回はまず、可換環における素元と既約元の概念を説明します。 これらは整数環での素数に相当する概念です。さらにUFDの定義や性質について解説し、特にUFD上では素元分解の一意性が成り立つことを証明します。
参考文献
[1] 飯高茂、「環論(数学のかんどころ)」、共立出版
[2] 桂利之、「代数学I 群と環」、東京大学出版
[4] 佐藤篤、田谷久雄、「理工基礎代数系」、サイエンス社