授業内容
演算が一つ入った集合で、「結合法則」、「単位元の存在」、「逆元の存在」の3つの条件を満たすものを群と言います。群は最も基本的な代数構造で、現代数学のあらゆる分野に現れます。例えば、「5次以上の方程式は代数的に解けない」というアーベル-ルフィニの定理は、多項式から構成される群を調べることで証明されます。この授業ノートでは、群論の基礎について具体例を交えながら解説します。また群に関する基本的な証明問題の解き方についてもみます。
キーワード: 群、対称群、部分群、正規部分群、生成系、準同型写像、剰余群、準同型定理、群の作用
予備知識 : 集合論
授業ノート
第1回 : 群の定義と例
第2回 : 対称群
第3回 : 部分群
第4回 : 位数
第5回 : 生成系
第6回: 群の準同型
第7回 : ラグランジュの定理
第8回 : 正規部分群と剰余群
第9回 : 同型
第10回 : 群の準同型定理と使い方
参考文献
[1] 木村哲三、新妻弘、「群・環・体入門」、共立出版
[2] 彌永 昌吉 , 有馬 哲 , 浅枝 陽、「詳解 代数入門」、東京図書
[3] 雪江明彦、「代数学 I」、日本評論社