授業内容
今回は行列式を定義する準備として、置換の基本事項について紹介します。
\(n\) 文字の置換は、 \( \{1,2, …, n\}\) から \( \{1,2, …, n\}\) への1対1の写像のことです。\(n\) 文字の置換 \(\sigma\) が
$$1\rightarrow k_1, \;\; 2\rightarrow k_2,\cdots, n\rightarrow k_n$$
という対応を与えるとき、
$$\sigma=\begin{pmatrix} 1&2&\cdots&n\\k_{1}&k_{2}&\cdots&k_{n} \end{pmatrix} $$
と表します。例えば、\(3\) 文字の置換
$$\sigma=\begin{pmatrix} 1&2& 3 \\ 2&3&1 \end{pmatrix} $$
は、「1が2に行き」、「2が3に行き」、「3が1へ行く」という写像を表します。
今回の授業ノートでは、置換に関する基本的な用語や性質について、例題を交えながら解説します。置換については、「対称群 (群論)」でも解説しているので、そちらも合わせてご覧ください。
キーワード: 置換 、巡回置換、互換、符号
授業ノート
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参考文献
[1] 石井園子, 「やさしく学べる線形代数」, 共立出版
[2] 加藤文元, 「チャート式シリーズ 線形代数」, 数研出版
[3] 三宅敏恒,「線形代数」, 培風館