授業内容

     自然数 \(n\) と整数 \(a\)、\(b\) に対して、次の \(1\) 次合同方程式を考えます。$$ax \equiv b \pmod n .$$この合同式を満たす整数\(x\)を求めることを”合同式を解く”と言います。例えば、合同式方程式$$2x \equiv 1 \pmod 3$$に対して、\(x \equiv 2 \pmod 3\) を満たす整数 \(x\) を考えると、$$2x \equiv 2\times 2 \equiv 4 \equiv 1 \pmod 3$$となるので、\(x \equiv 2 \pmod 3\) がこの合同方程式の解となります。
     今回は \(1\) 次合同方程式の解の存在条件と求め方について解説します。また連立合同式(中国剰余の定理)についても紹介します。

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    参考文献

    [1] 青木昇、素数と2次体の整数論、共立出版

    [2] 山崎隆雄、初等整数論: 数論幾何への誘い、共立出版