授業内容

     前回、ベクトル空間の基底について定義し、数ベクトル空間で例を確認しました。定義を復習しておきます。

    基底の定義
    ベクトル空間 \( V \) のベクトルの組 \( \boldsymbol{u}_1, \; \boldsymbol{u}_2, \; …\; , \boldsymbol{u}_n \) が 次を満たすとき、\( V \) の基底という。
     (i) 任意の \( V \) のベクトル \( \boldsymbol{v}\) は \( \boldsymbol{u}_1, \; \boldsymbol{u}_2, \; …\; , \boldsymbol{u}_n \) の 1次結合で表せる。
     (ii)
    \( \boldsymbol{u}_1, \; \boldsymbol{u}_2, \; …\; , \boldsymbol{u}_n \) は1次独立。

    上の定義において、基底の元の個数は取り方に依らずに一定であり、この個数を \( V \) の次元と言いました。今回は基底や次元の別の例として、「連立1次方程式の解空間」や「多項式ベクトル空間」の場合を取り上げます。

    キーワード: ベクトル空間基底次元

    授業ノート

    関連する授業ノート

    [1] 線形代数の授業ノート
    [2] 1次独立と1次従属の定義と例 (線形代数)
    [3] 1次独立・1次従属の判定と性質 (線形代数)
    [4] 1次独立なベクトルの最大個数 (線形代数)
    [5] ベクトル空間の基底と次元 (線形代数)

    参考文献

    [1] 石井園子, 「やさしく学べる線形代数」, 共立出版
    [2] 上野 喜三雄, 「線型代数の基礎」、内田老鶴圃
    [3] 加藤文元, 「チャート式シリーズ 線形代数」, 数研出版
    [4] 三宅敏恒,「線形代数」, 培風館