授業内容

      集合 \( G \) とその演算 \( * \) の組 \( (G,*) \) が次の(1)-(3)を満たすときと呼び、さらに(4)も満たすとき、アーベル群と言います。

    (1) \( x, y, z \in G \) に対し、\( x*(y*z)=(x*y)*z \) が成り立つ。(結合法則)

    (2) 次を満たす \( e\in G \) がある: \( e*x=x*e=x \; (x \in G) \) (単位元の存在)

    (3) \( x \in G \) に対し、\( x*y=y*x=e \) を満たす \( y\in G \) がある。(逆元の存在)

    (4) \( x, y \in G \) に対して、\( x*y=y*x \) が成り立つ。(可換性)

    例えば、整数全体と足し算の組 \( (\mathbb{Z},+) \) や、正則行列全体と行列の積の組  \( (GL_n(\mathbb{C}),*) \) などは代表的な群の例です。今回の授業ノートでは群の定義や性質について具体例を交えながら解説します。また「群」であることの証明の仕方について詳しくみます。

    キーワード: , アーベル群

    授業ノート

    授業ノート一覧

    [1] 群論の授業ノート一覧

    参考文献

    [1] 木村哲三、新妻弘、「群・環・体入門」、共立出版
    [2] 彌永 昌吉 , 有馬 哲 , 浅枝 陽、「詳解 代数入門」、東京図書
    [3] 雪江明彦、「代数学 I」、日本評論社