可換環 \( A \)、\( B \) に対して、写像 \( f: A \rightarrow B \) が次の3条件を満たすとき、 環準同型 と言います。

     (1) \( f(x+y)=f(x)+f(y)\;\;\; (x,y \in A) \).

     (2) \( f(xy)=f(x)f(y)\;\;\; (x,y \in A) \).

     (3) \( f(1_A)=1_B \).

    条件 (1)、(2)より環準同型は演算を保つような写像と言えます。例えば、\( \mathbb{C} \)上の複素共役を対応させる写像

    $$f:\mathbb{C}\rightarrow\mathbb{C}\;\;\;(z \mapsto \bar{z})$$

    は条件(1)-(3)を満たすので環準同型です。今回は環準同型の性質と具体例を解説します。

    授業ノート

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    参考文献

    [1] 飯高茂、「環論(数学のかんどころ)」、共立出版

    [2] 桂利之、「代数学I 群と環」、東京大学出版

    [3] 木村哲三、新妻弘、「群・環・体入門」、共立出版

    [4] 佐藤篤、田谷久雄、「理工基礎代数系」、サイエンス社

    [5] 雪江明彦、「代数学2 環と体とガロア理論」、日本評論社