授業内容
前回は行列の対角化について説明しました。正方行列 \( A \) に対して、ある正則行列 \( P \) が存在して、
$$ \begin{eqnarray*}P^{-1}AP=\begin{bmatrix} \lambda_{1} & &\\ & \ddots & \\ & & \lambda_r\end{bmatrix} \end{eqnarray*}$$
と対角化できるとき、 \( A \) は対角化可能であると言いました。また、このような \( P \) は \( A \) の固有ベクトルを用いて構成できました。
行列の対角化は、数列の漸化式、微分方程式、二次曲線 \( \cdot \) 曲面など、さまざまな数学的対象に応用されます。今回は行列の対角化の応用の一つとして、正方行列の累乗を計算する方法について説明します。また後半では、数列の漸化式への応用についても考察します。
キーワード: 固有値、固有ベクトル、 行列の対角化
授業ノート
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[1] 線形代数の授業ノート
[2] 固有値と固有ベクトル (線形代数)
[3] 行列の対角化 (線形代数)
参考文献
[1] 石井園子, 「やさしく学べる線形代数」, 共立出版
[2] 上野 喜三雄, 「線型代数の基礎」、内田老鶴圃
[3] 加藤文元, 「チャート式シリーズ 線形代数」, 数研出版
[4] 三宅敏恒,「線形代数」, 培風館